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2009年12月30日

日本蜜蜂が失踪している地域があるようです。

2009年にはセイヨウミツバチの失踪が話題となりました。

しかし、日本の在来種である日本ミツバチも失踪するケースが報告され、ニュースになっています。

農薬、温暖化、ウイルスが原因として疑われていますが…


山梨県での事例が毎日新聞で報告されています。

以下は引用です。
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現場を訪ねる:山梨県北杜市 みつばちどこへ?

http://mainichi.jp/sp/nou-shoku/taberu/news/20091212org00m100997000c.html

◇高原で日本種育てて6年目 「自然からの警告サインかも」
 
山梨県北杜市で米作りと養蜂を手がける柴田武さん(65)が、飼っているミツバチの異変に気づいたのはちょうど1年前だった。ミツバチは秋の終わりから活動しなくなり、巣の中で身を寄せ合って冬を越す。それなのに巣箱をのぞくと数が激減していた。

別の巣箱では歩き出して巣から落ちたりするミツバチがいた。養蜂を始めて6年目。初体験だった。そして翌年3月になると、飼っていた九つの群れすべてが消えていた。

「一体何が起きたのか、わからなかった」と柴田さんは言う。ミツバチが全滅することはある。春から夏にかけて、ツバメが女王蜂を食べてしまったり、スズメバチの攻撃を受けたりした場合だ。

「こんな寒い時期にはありえない」と首を振る。「事件」はそれだけでは済まなかった。地元の養蜂仲間から「ハチが消えた」「全滅した」という報告が相次いだのだ。

(中略)

柴田さんと同じころ養蜂を始めた猿渡(えんど)信男さん(72)は東京の機械メーカーを定年まで勤めてからの移住組。ミツバチは七つの群れが全滅したが、「蜜をたくさん取ろうと欲かいたらいかんということ」と話す。地元出身ながら勤務先の関係で甲府市から通って米や野菜を作る原勇公(ゆうこう)さん(70)は3群れを失ったが、「逃げられたことを喜ばなあかんかもしれん」と言い、自然からの警告サインと受け止める。

 原因は温暖化という説もある。ウイルス説もダニ説も農薬説もあるが、決定打はない。ただ、八ケ岳南麓のすばらしい自然環境にも、何かが起きている。ミツバチを飼うことで、自然の変化を感じながら農業を営む。ハチミツそのものより、そうした効果の方が大きいようだ。

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posted by mituro36 at 18:56| Comment(0) | 日本蜜蜂のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本蜜蜂は野生の蜜蜂 世話はあまりしなくてよい

日本蜜蜂は、野生として野山に生息している蜜蜂ですから、人間の手を借りずとも生きていくことができます。

ですので、基本的には日本蜜蜂の養蜂というのは一度日本蜜蜂を捕まえてしまえばすることはあまり多くありません。

蜜蜂が一生懸命に蜜を集める姿を見守り、必要であれば蜜蜂を助けてやるという感じになります。

まず必要なのは、日本蜜蜂が快適に暮らすことができる環境を整えてやることです。そうでないと、日本蜜蜂はすぐに逃げ出してしまいます。他には、スズメバチなどの外敵から守ってあげることと、花の少ない時期に飢え死にしないようにエサを与えてやることです。

日本蜜蜂の養蜂においては、日本蜜蜂が快適に暮らすことができる環境を整えることが、最大のポイントとなります。とても難しいことですので長い経験が必要です。

私の父が飼っている日本蜜蜂の中には、家から随分遠い知人宅に巣箱が置かれているものもあります。ニホンミツバチが逃げたときなどは知人が教えてくれますが、さすがに世話まではしてもらえません。

こういったところは、巣箱の設置以外はほとんど世話をせず、はちみつが貯まったら採蜜をします。

これは極端な例ですが、日本蜜蜂は週末に世話をする程度で十分なのです。
posted by mituro36 at 19:29| Comment(0) | 日本蜜蜂の基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本蜜蜂は大人しくあまり刺さない

日本蜜蜂はセイヨウミツバチと比べると攻撃性が低いという特徴があります。

巣箱のすぐ前を通り過ぎるとか、巣の入り口に少々近づいても刺されることはほとんどありません。





ただし、蜜蜂は匂いに敏感ですので、強い香水をつけていたりすると、刺されるので注意してください。また、気温の低い冬は日本蜜蜂が攻撃的で、巣に近づくと刺されることがあります。

巣箱に近づいて観察するだけならば、

・ 香水をつけて巣箱に近づかない。
・ 冬は巣箱に近づかない

の2点を守れば、まず刺されることはありません。私の家族も、実際に蜂の世話をする父以外は、刺されることは稀です。

実際に世話をする場合は、巣箱を開けて中を点検するときや、蜂蜜を採るようなときには無防備では簡単に刺されてしまいますので、ある程度の装備が必要です。

作業するときの服装は、長袖&長ズボンで、服の上から刺されないようにある程度厚いものを着てください。そして、顔を守るために覆面布をつけましょう。

熊谷養蜂 覆面布
http://www.kumagayayoho.co.jp/kyh11.html

また、手は刺されやすいので、ゴム手袋をしましょう。ミツバチが服の中に入ってくると危険ですのでしっかりと対策してください。
posted by mituro36 at 21:24| Comment(0) | 日本蜜蜂の基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本蜜蜂は色々な花の蜜を集めます。

西洋蜜蜂は、単一の花から集中的に蜜を集める性質が強いので、レンゲの蜜やミカンの蜜などの単一の花のはちみつが売られています。

日本蜜蜂は単一の花から蜜を集める傾向が、セイヨウミツバチよりも弱いそうです。ニホンミツバチのはちみつは、巣の周りに咲くいろいろな花の蜜がブレンドされた百花蜜になります。

ですので、その地域に咲く花の種類によって、味が異なります。また、蜜を採る季節によっても味がかわります。味と同様に、はちみつの色も変わります。夏に採ったはちみつは色が薄く、晩秋に採ったはちみつは色が濃い傾向があります。

蜜源としては、いろいろな花がありますが、ある季節に数種類の花が集中して咲くのではなく、年間を通じていろいろな花が咲くことが重要です。

そうでないと、花が咲かない時期に飢え死にしてしまいます。特に、秋に十分な蜜を集めることができるかどうかが、冬を越すために重要です。

秋にはセイタカアワダチソウがたくさん咲いて、冬を越すための蜜を集める貴重な蜜源植物となります。しかし、セイタカアワダチソウの蜜はおいしくありません。

蜜の中にセイタカアワダチソウの蜜が混じると、少し苦味が出るときがあるので注意してください。セイヨウミツバチを養蜂されている方のブログで、セイタカアワダチソウのはちみつは、「雑巾のような味」と表現されていました。

日本蜜蜂の養蜂では、はちみつをたくさん採るために蜜源についての知識があるに越したことはありません。

日本蜜蜂の掲示板の8ちゃんねるでは、日本蜜蜂が蜜を集める蜜源植物についてしばしば話題になっています。また、オフ会では蜜源植物の種子の交換などが行われているそうです。

蜜源植物をまとめたサイトがあるのでご紹介します。

蜜源植物カラー名鑑 蜜蜂の花木
http://nihonbee.yumenogotoshi.com/hatikaboku.htm
posted by mituro36 at 22:07| Comment(0) | 日本蜜蜂の基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

採れるはちみつはセイヨウミツバチよりも少ない

日本蜜蜂の採蜜は、基本的には夏から秋に行います。

ちゃんと蜜を貯めている群れからは、だいたい1群れから5キロ程度取れます。5kgというと、とても多いですよね?貴方のおうちの年間はちみつ消費量の何倍でしょうか?

日本では、一人当たりのはちみつ消費量は、300g程度だそうです。
http://www.rengejirusi.co.jp/3.html

しかし、西洋蜜蜂と比べると、5分の1くらいしか採れないことになります。
posted by mituro36 at 22:14| Comment(0) | 日本蜜蜂の基礎知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ニホンミツバチの巣箱にはいろいろな種類があります。

日本蜜蜂の巣箱の種類は、大きく分けて丸洞、重箱式、巣枠式などがあります。

この3つでも、サイズや細部の構造は個人によってバラバラです。

私の父も、巣箱の細かい部分は、オリジナルです。ここでは主に、巣箱の主な種類と、私の父の巣箱について紹介します。


○丸洞型巣箱

丸洞は、丸太をくり抜いた巣箱です。自然の風景とマッチする素敵な巣箱。人工的な感じがしないため日本ミツバチのイメージにぴったりです。

丸洞巣箱 ニホンミツバチ 日本蜜蜂



○重箱式巣箱

重箱式の巣箱は、ニホンミツバチの飼育では、もっともメジャーな巣箱です。重箱の弁当箱のように、同じ大きさの箱が積み重なってできています。


○巣枠式巣箱
セイヨウミツバチで使われるのと同じ巣枠式の巣箱は、中の様子が確認しやすいのが特徴です。女王蜂の活動の様子や、働き蜂の羽化の瞬間を見ることも簡単にできます。


○開放巣
実は、巣箱なしでミツバチを飼うこともできます。自然界には開放空間に巣を作る群もいるため、決して不可能ではありませんが、難易度は高めです。実家で1群だけ開放巣の群がいました。蜜蜂の活動が丸見えで、とても楽しい巣です。


巣箱の種類については、次のサイトで詳しく紹介されています。

日本蜜蜂の飼育
http://whiteapples.ath.cx/html/subako.html
posted by mituro36 at 22:51| Comment(0) | 日本蜜蜂の巣箱の作り方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

家族、ご近所の了解を得る。

日本蜜蜂の養蜂には、いろいろな障害が立ちはだかります。特に、家族とご近所との関係です。

多くの人の頭の中では、「蜂=怖い」という公式があります。このため、実際には人を刺すことはない分蜂群なども殺虫剤で殺されてしまっています。

ここでは、家族と近所の人との間で起こる障害について説明します。

まずは、家族の理解を得ることが必要です。また、隣人の理解を得ないとのちのちトラブルになります。基本は、住宅地では飼わないことです。

必ずとは言いませんが、けっこうな割合で苦情がくると思います。自治体の中には、条例で住宅地における飼育を禁じているところもあるようです。

私の父も、親戚や知人の家に群を置かせてもらうことがあります。地域自体は田舎なのですが、住宅が密集している場所では、たまに苦情がきます。こういった場合は、すぐに撤去するようにしています。

実際に発生する具体的なトラブルとしては、次が考えられます。

1.家族、隣人が刺される。
2.ミツバチの糞が洗濯物、車などを汚す。
3.春、分蜂群が木に固まり、大騒ぎになる。
4.蜂を飼うことに対して苦情が来る。最悪、警察に通報される。
5.秋、スズメバチが巣箱にやってきて、大騒ぎになる。

住宅街では飼わないようにしましょう!
posted by mituro36 at 23:46| Comment(0) | 日本蜜蜂の飼育の前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

安全に養蜂ができる土地を確保する。

土地の確保は重要です。住宅から離れた畑などをお持ちの場合はいいのですが、そうでない場合は、知人や親せきを頼りましょう。

一部の地域では、一般道の脇や神社に勝手に巣箱を設置している方も多いようなのですが、トラブルにつながるので、なるべく避けたほうが良いと思います。

自分の土地に勝手に巣箱を置かれてミツバチを飼育されてうれしい人はいませんよね?お礼にはちみつを分けてあげることを条件に交渉して知人や親せき宅に置かせてもらうとよいでしょう。
posted by mituro36 at 23:50| Comment(0) | 日本蜜蜂の飼育の前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

刺されても大丈夫な体質か調べる。

アレルギーのあるなしで、蜂に刺された場合の大きく影響が異なります。日本蜜蜂の世話をする人は、いつか刺されます。

覚悟してください。また、夏から秋にかけては、日本蜜蜂の巣箱にスズメバチが近づいてきます。日本蜜蜂の巣箱に飛んでくるスズメバチが刺すことは滅多にないようですが、たまに刺される人がいます。

ですので、ミツバチ、スズメバチのアレルギーを予め調べられると安心です。

ご家族についても、万が一刺される場合もあると思います。ミツバチの毒に対してアレルギーがないかをあらかじめ調べておくと安心です。

抗体検査が病院で数千円程度の負担で受けられますので、お近くの病院に問い合わせてください。

○参考 都市のスズメバチ 抗体検査(アレルギー検査)
http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/vespa059.htm

posted by mituro36 at 23:52| Comment(0) | 日本蜜蜂の飼育の前に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月31日

砂糖水でニホンミツバチを捕獲できますか?

ヤフオクで蜜蝋を落札していただいた方や、HPを見た方からいただいた質問とその回答を公開しています。


質問

日本蜜蜂の捕獲に向け、巣箱をつくりました。

キクの花に集まっていた日本蜜蜂を砂糖水を綿花につけて集めてみました。

砂糖水を集めるために、たくさんの蜜蜂が集まりましたので(分蜂ではない)、砂糖水を 容器に入れ巣箱に移しました。

すると、すごい数の蜜蜂が砂糖水を目指して巣箱に集まりました。

巣箱の前で蜜蜂同士が、噛みあいたくさんの死骸がでていましたが、多いときは100匹ぐらい死んでます。

いったい何が起こったのでしょうか?


また、このような形(砂糖水を使った方法)で、分蜂の捕獲が出来る可能性はありましょうか?


回答

殺しあっているのは、餌の奪い合いです。異なる群のニホンミツバチがやってきているんだと思います。

砂糖水を巣箱の中に入れたので、入り口で争いが起こりやすくなったのではないでしょうか?

そのまま外においておけば、それほど争いは起こらないと思います。



砂糖水を使って捕獲するのは難しいと思います。

砂糖水がある場所は、ミツバチにとって餌場です。餌場と家は違いますので。

砂糖水で捕獲というのは聞いたことがありませんが、巣箱に蜂蜜を塗って呼び寄せるということは一部行われているようです。

近くに日本ミツバチがいるのは確実なことのようですので、キンリョウヘンと蜜蝋を用いて捕獲にチャレンジすれば、可能性は十分にあると思います。
posted by mituro36 at 11:58| Comment(0) | Q&A 日本蜜蜂の捕獲関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする